お知らせ

令和8年3月1日(日) 高校(全日制)第62回卒業証書授与式 校長式辞

校長ブログ

 早春の光が校内の木々を柔らかく照らす今日の佳き日、多数の御来賓並びに保護者の皆様方の御臨席を賜り、岡山理科大学附属高等学校第62回卒業証書授与式を、かくも厳粛に挙行できますことは、誠に大きな喜びであり、感謝に堪えないところです。本校教職員、在校生と共に、厚く御礼申し上げます。

 卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。

 皆さんは、長い人生の中でもとりわけ貴重な青春の3年間を本校で過ごされ、学業や部活動、学校行事などにいそしみながら心と体を鍛えてこられました。本校は「ひとりひとりの能力を最大限に引き出し、社会に貢献する人材を養成する」ことを建学の理念としています。皆さんは、それぞれの個性と可能性を伸ばすために、本校普通科のグローバルサイエンスコース、国際バカロレアコース、総合進学コース、スポーツサイエンスコースという自らの学びの道を選び、入学してきました。

 本校で皆さんが続けてきた努力と挑戦、そして培ってきた友情は、皆さんのこれからの人生の中でかけがえのない財産になると思います。卒業された後も、皆さんは岡山理科大学附属高校の一員であり、本校は、いつまでも皆さんの「心のふるさと」です。人は変われど、半田山の地に建つ母校は、皆さんのこれからの人生を見守っています。

 さて、卒業する皆さんに、はなむけの言葉として、私から二つの思いを伝えます。

 一つ目は、「変化を恐れず、挑戦を続けてほしい」ということです。

 皆さんがこれから自立して歩む世界は、まさに激動のただなかにあります。戦後80年が過ぎ、国際情勢が不確実さを増し、社会の構造が大きく変わりつつある今、だれかが「正解」を運んできてくれる時代は終わりました。また、何が「正解」かも、自分で探求しない限り見つけ出すことはできません。逆に言うと、「正解」を自らの力で創り出せる可能性に満ちた世界に、皆さんは船出をしていきます。

 理大附での三年間、皆さんは数々の困難や挫折を乗り越え、今、ここにいます。自信と勇気を持って、変化を恐れず、目の前の一つ一つのことに挑戦していってください。失敗があるから、成長がある。失敗は挑戦した人にとっての勲章です。粘り強く何度でも立ち上がり、自分の未来を自分の力で切り拓いていってください。

 二つ目は、「人とのつながりを大切にしてほしい」ということです。

 これから皆さんは、新たなステージで、様々な価値観や背景を持つ人々と出会います。AI(人工知能)やSNSが加速度的に発達している今だからこそ、自分と異なる考えを持つ人々と向き合い、対話を重ねることが、これからの時代を生き抜く力となります。一人一人の力は限られています。多様な意見に耳を傾け、共に考え、協力して課題の解決に取り組んでいくことが必要です。
 そのためにも、他の人々が抱えている痛みや苦しみに思いを馳せ、それを理解しようと努める「共感」や「他者への愛」が、人間としての基盤になくてはいけない。私はそう思っています。人生の課題に直面し、それを克服できる唯一の人とは、自分以外の人をも利するような仕方で、つまり「利他の心」を持って前進できる人です。

 以上、私がいつも心に抱いている、これら二つの思いを皆さんに託します。

 今日から、皆さんの本当の「人生の旅」が始まります。皆さんの「旅」が素晴らしいものであることを、教職員一同、心からお祈りしています。

 保護者の皆様、お子様の御卒業、誠におめでとうございます。栄えある卒業の日を迎えられたお子様の姿に、皆様の喜びもひとしおのことと拝察いたします。

 今日まで、保護者の皆様にはお子様のことで楽しいことや嬉しいことがたくさんおありであったと思います。同時に、お子様のことで心を砕かれ、あるいは思い悩まれることも多々おありではなかったかと拝察します。しかし、保護者の皆様の豊かで細やかな愛情により、お子様は何事にも真摯に取り組むことのできる人間として成長されました。保護者の皆様の今日までの御努力に心から敬意を表したいと思います。

 また、今日に至るまで本校教育に対して変わらない御支援と御理解をいただきましたことに、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 結びに、御臨席を賜りました御来賓の皆様、保護者の皆様方に、さらなる卒業生たちの成長の過程を温かく見守っていただきますよう、心からお願い申し上げまして、式辞といたします。

 令和8年3月1日

 岡山理科大学附属高等学校 校長 近藤 治