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はじめに
教職という我々の仕事に欠かせないのが「人との関わり」。「他者(同僚、生徒、保護者、部活動関係者等)と関わる」、「一緒に仕事をする」ことが仕事の基本です。
私自身、その日の体調や周囲の人との「温度差」、抱える問題など様々なストレスが積み重なり、余裕のあるときには何でもないことに対してもイライラしたり、ささいなことでカッとなってしまいそうになることがあります。
人は強い怒りや不安を感じると、脳内でアドレナリンが大量に分泌され、一時的に脳が冷静な判断を見失ってしまうといわれています。このとき、衝動的に行動してしまうと、必要以上に攻撃的な言動や相手を傷つける行動を取ってしまうことがあります。感情のままに声を荒げ、「やってしまった」と後悔した経験を私は持っています。
「私の経験から」という限定付きですが、自分の感情と上手く付き合い、イライラをコントロールする方法を(自己)開示します。
対処方法1 6秒待つ
アドレナリン分泌のピークは「カッとしてから6秒まで」といわれています。カッとなってから6秒をゆっくり数えて待つようにしています。自分を落ち着かせれば、冷静な判断ができる状態に戻ってくることができます。
対処方法2 自分を俯瞰してみる(自分を客観視する)
カッとなったとき、感情にまかせた自分の言動がその場にふさわしいかどうかを「映像化」してみて、頭の中で最もふさわしいシナリオを作り、「役者」として演じます。プロの仕事の場面では、「仮面(ペルソナ)」をかぶることも必要です。
対処方法3 自分の「イライラ」を点数化する
イライラしている事象が、仕事を進める上でどれくらい重要なのかを100点満点で点数化するようにしています。
90~70点の場合は、落ち着いてから冷静に分かりやすい言葉で相手に伝えます。
30点以下であれば、「どうでもいいこと」「ささいなこと」が混じっている場合があるので、自分の中で「消去」します。(歳をとるに従い、忘れる能力は高まります。)
対処方法4 自分の「イライラ」を言葉にする(言語化する)
イライラすることを「言葉に書き出す」(言語化する)ことで、何が許せないのか、どのような場面でイライラするのかが分かってきます。また、自分が解決しなければいけない課題も視覚的に見えて(整理されて)きます。
課題を解決するための方策を冷静に考えることで、現在の自分を更新できます。
対処方法5 「お守り言葉」をつくる
イライラを感じてる自分に、「お守りになる言葉」を言い聞かせることもあります。私は、「(自分が)やる(べき)ことはやった」、「まあ、何とかなるわ」、「(時の)流れにまかそう」などとひとりごちる(独り言をいう)場合が多いです。
対処方法6 相手の能力を最大限に引き出す方策を考える
「オレがオレが」と自分を前面に出すのではなく、「相手の能力をどう引き出すか」を第一に考え、叱咤と激励を状況に応じて使い分けるようにしています。相手を頭ごなしで従わせるのではなく、「なぜなのか」を自分で考えさせ、理解でき、行動に結び付くよう粘り強く「対話」するようにしています。
おわりに
「社会人」になって今年で42年目となりますが、数々の失敗から学んできました。
自分一人では仕事はできません。チームとしての「コミュニケーション、ユーモア、リスペクト」、さらに同僚やステークホルダー(利害関係者)との関係性・信頼関係を大切にしながら、「子どもたちの成長」を真ん中に、プロとしての仕事を進めていきましょう。